こんにちわ^^
大野純子です。
世の中には、母娘関係は良好なのに、
その他の人間関係が上手くいかない。特にパートナーシップに問題があるというケースがあります。
お母さんだけが頼り
Aさんは、出産後1年経たずして復職しました。
経済的には、自分の稼ぎが必要な状況にもかかわらず、夫は働くことに反対し事あるごとに「仕事をやめろ」と言います。
家事や子育てに協力的ではありません。
むしろ、子ども以上に手がかかり、何かしても、何もしなくても、夫から怒られると言います。
それだけではなく、職場でも一生懸命働きますが、頑張っても頑張ってもイマイチ評価されません。
とってもいい人なのですが、彼女に対する周りの扱いは、少しぞんざいなのです。
そんな彼女が言いました。
「母だけが頼りなんです。」
これは興味深い!!ってわけです。
なぜなら、
Aさんには「母親だけを頼りにして生きていかなくてはならない呪い」がかけられているのが見てとれたから。
もちろん呪いをかけたのは母親です。
けれど、母親は、呪っているつもりはありません。
むしろ、娘のためだと思っていたはずです。
そんなAさんと母親の関係を紐解いていきます。
Aさんは、家庭でも職場でも一生懸命やっても評価されません。
「頑張ってもダメな子」という信念をAさんは握っていました。
なぜ、この信念を握ったかというと、『ダメな子でいると母親から愛される』というパターンを子どもの頃に母親との間で作ってしまったからです。
そうすると、ダメな状況やダメな自分でいないと、愛されないということになります。
ということは、
自分がダメ扱いをされる状況を自分から作ってしまうということです。
意識ではダメ扱いをされるのは辛いのに、無自覚な部分で「ダメな私は愛される」という信念を持っているのでダメな自分であることを求めてしまうのです。
だって、ダメな子であればあるほど、母親がかまってくれて、世話を焼いてくれて、心配してくれて、自分のことを意識してくれたのだから。
ダメな子でいることと、快の感情や体験がひっついてしまっています。
母親からすると、子どもが困っているときに役に立てることが自分の存在価値になっています。
ということは、子どもが困っている状況でないと自分の存在価値はないということになります。
もちろん、頭では子どもの幸せを願っているでしょう。
けれど、無自覚に子どもが悩む状況になって、自分が役に立てる喜びを引き寄せているのです。
その期待に彼女は応えて生きてきてしまいました。
母親を頼りにしてあげることが、Aさんの愛情表現となってしまったのです。
母親を頼りにしてあげるためには、自分がダメな人間でいなくてはなりません。
こりゃ、大変^^
このような親子間の状況を『癒着』と言います。
癒着が起こるとどうなるの?
心理的な癒着が起こると、自分と相手との境目が分からなくなります。
癒着の問題点は自分が癒着しているということを自覚しにくいことです。
Aさんの場合は、母親との関係にはなんの問題もなくむしろ良好と感じているので、まさかパートナーシップが上手くいかない理由になっているとは思いもよりません。
夫がモラハラがちなのも、母娘の絆が強固で、そこにパートナーとしての自分の居場所を感じられないことが影響しています。
だって、本当は自分が妻を一番に幸せにしたいのだから。
なのに、妻は母親ばかりを頼りにしてしまうのです。
面白くないですよね。
自分の存在価値を感じられないから。
それでも妻に影響力を与えたいので、怒ったり反対したりします。
けれど、干渉すればするほど、妻は母親に頼る状況になって悪循環が発生し、ますます自分の居場所を無くします。
Aさんの価値観や考え方は、ほぼ母親が作り上げていると言っても過言ではありません。
そのくらい、親子の心理システムは密接です。
だから、意見が合うのは当然です。
他人で、価値観や考え方の合わない夫は疎ましく感じてしまう。
パートナーシップに問題があっても、親子仲良しなら問題ないという考え方ならいいのですが、この先人生長く添い遂げていくのは誰とでしょうか?
お母さんとじゃないですよね^^
そもそも、母親が子どもと癒着を起こす原因の多くは、パートナーシップに問題がある時です。
夫婦の関係に距離ができた時に、その寂しさや空虚感を埋めるために、親は子どもと癒着していきます。
Aさんの母親も、夫と何らかの問題を抱えていた可能性があります。
ということは、Aさん自身も子どもとの間に癒着を起こしてしまう可能性もあるのです。
癒着っていうと難しいかもしれませんが、要するに自分の子をマザコンにしたいですか?ってことです^^
癒着は「支配される関係」です。
癒着していると安心なんです。
相手に任せておけるし、責任を取らず決めなくてもいい。
楽チンです。
けれど、『自己喪失』になります。
その結果、
・自分の意思が分からない。
・自己嫌悪感が強い。
・自分にダメ出しばかりしてしまう。
・自分で決断、判断ができない。
・自分一人では何もできないように感じる。
・人の顔色ばかりを伺ってしまう。
そんな心理が生まれます。
そして、周りの人も自分のことをぞんざいに扱ってしまうのです。
あなたの人生は誰のための人生か。
私の人生は私の人生。
私の問題は私の問題。
私は私。相手は相手。
関わり合って、つながり合って、支え合っていきていくことはとても大切だけれど、他者に自分の人生を預けてしまうと「生きづらさ」になります。
大野も、もちろん母とがっつり癒着していました!
大嫌いなのに、癒着していたのです。
なかなかのマザコンぶりだったと思います。
いつも、母が私の思考を支配していたから。
母がどう思うか、どう言うかがいつも判断基準になっていました。
目の前に母がいなくても、常に母親の影響を受けていたのです。
めちゃんこ生きづらかった!!
今も少しずつ、少しずつ、母と自分の境目を作っています。
自分の思い込みを見つけると、あ!これは母の意識からきているんだ!ってことがよくあります。笑
周りの人や環境からもたらされた自分の意識、思考、思い込みを見つけて手離すをしていくことが、『生きづらさ』を手放す一歩です^^
今日もリラックスして過ごしましょう!