メンタルケア

我慢をやめると、人は忍耐力がつくから大丈夫。

我慢をしてきた自覚はありますか?

心理学や、コミュニケーションについて学べば学ぶほど、体感すればするほど、
「我慢って、しちゃいけなかったんだな。」って、心から思います。

 

「我慢しなさい。」という言葉は多くの人が子どもの頃から、よく聞かされていたでしょう?
我慢するのを、当たり前のように私たちは日々こなしています。

 

我慢できることは、しつけの中でとても重要視されます。

我慢への美徳が、日本の文化の中に、しっかりと根付いているから。

そして、我慢を強いられていると、我慢に対してとても鈍感になります。

 

我慢していることに気づいていない。
我慢していたなんて思ってもみないのです。

 

だから、気づかないうちにしんどくなってしまう。

 

我慢って何?

我慢とは、禁止です。自己犠牲です。

私も、とても我慢を自分に強いる人間でした。
でも、我慢していたなんで気づかなかったのです。
だから、苦しかった〜。

私が我慢し、禁止していたのは「自分の感情を表現する」ことです。

そう。
感情を押し殺してきたのです。

私たちは、行動するときには必ず感情が伴います。

けれど、小さな頃は、その感情は言葉にできません。

泣いたり、ぐずったり、
癇癪を起こしたりして、感情を表現したりします。

そして、感情を表現していく中で、思うこと<思考>を育てていきます。

お母さんがイライラしたり、怒ったり、うんざりしたり、不機嫌な顔をする。

そうすると、そんな様子を見て、こんな感情を持っている自分はダメなんだ、と感情を表現することを我慢する思考も生まれます。

だって、子どもにとっては、親に愛されなければ生きていけないから。
生存に関わる大問題なのです。

そして、
我慢できたら、褒められて。
我慢できなかったら怒られる。
という経験を、小さい頃から積み重ねてきています。

例えば・・・

スーパーで好きなお菓子を見つけた。
このお菓子が食べたくて、食べたくて仕方がなかった。
買って欲しかった。

そうしたら、お母さんから、
「お菓子、お菓子言わないの!我慢しなさい!!」
と、怒られちゃう。

買って欲しかったのに。
食べたかったのに、怒られて、悲しくて涙が出た。

そうしたら、お母さんが、
「泣いてもダメ!!」ってまた怒った。

本当はね、
このお菓子、この間お母さんと一緒に食べて、
お母さんが「美味しいね。」って笑って言ったから、
また一緒に食べたかった。

お母さんと半分こしたかった。

お母さんの、笑う顔が見たかった。

だから、買ってもらえないことが、
泣けるほど悲しい。

本当はね、そんな気持ちなの。

私たちは、
この「本当はね。」の部分をたくさん飲み込んで生きてきているのです。

語る力がないまま。
語る機会がないまま。

そして、我慢することを覚えていく。

こんな自分はダメなんだと、罪悪感を握りしめていく。

似たような経験を、誰しもがしているのです。

分かってもらえず、我慢するしかなかった経験を。

もし、
「このお菓子、好きなんだね。」と声をかけてもらえたなら、「お母さんも好きでしょ!また一緒に食べようよ!!」
って、言える。

「そっか〜。この間、一緒に食べて美味しかったよね!一緒に食べれて、嬉しかったよねーーー!」って言ってもらえたなら、嬉しくて仕方がない。

たとえその後、お母さんが、
「今日は買わないけど、今度買いにこようね!また、一緒に買って食べるの。楽しみにしててね。」って言ってもらえたら、買ってもらえなくても、耐えることができる。

今日はお菓子を買ってもらえなくても、いつかの楽しみを子どもは手に入れられる。

美味しかったこと。一緒に食べれて嬉しかったこと。分かってもらえて、気持ちは満足できる。

お菓子は買ってもらえなかったけれど、ここにあるのは我慢ではなく、忍耐です。

私たちに必要なのは、我慢じゃなくて忍耐力

分かってもらえるからこそ、未来を見据えられるからこそ、忍耐力がつくのです。

 

やりたいことを犠牲にするのが我慢。
やりたいことを成し遂げるために必要なのが忍耐。

我慢を手放すと、わがままにならないか心配する人もいますが大丈夫です。
代わりに、忍耐力がつきますから。

 

分かってもらえる安心感の中で、人は育っていきます。

 

お母さんの中で、よくイライラしてしまう自分は我慢強くないと、自分を責めてしまう人もいるかもしれません。

でもね、間違いです。

本当は、誰より、優しくて、自分よりも、周りを優先してきたはずです。
誰かを思いやってきた。

そして、誰かを優先した分だけ、「本当はね・・・」の部分をを飲み込んで、いっぱい我慢してきたのです。

我慢は「自分を殺す」感じです。
未来がない。
選択肢がない。

今、感じている感情、願い、欲求への禁止。

内側から湧き出るものを禁止するということは、存在価値の否定に繋がります。

「頑張らない方がいい。」と、よく言われますが、本質的には、「我慢することを、頑張らない」
そんな生き方が、私にはベストマッチです。

だって、私たちは、もう十分に我慢強いから。

我慢することが「自分の心」を無にしようとすることだとしたら、
手放すほうがいい。

何より大切にすべきは、自分の感情です。

あなたは今日、どんな我慢をしましたか?
本当はね・・・
どうしたかったですか?

我慢をやめるためには、まずは何を我慢してきたのかに気づいていきましょう^^